Linuxでオーディオ

Linuxで音楽を聴くのは一苦労だったのも今は昔。現在ではドライバなどの整備が進み、むしろ音が良いOSという認識が広がっており、ハイエンドのデジタル・オーディオ機器がLinuxベースということも珍しくなくなりました。アプリ、ディストロも品揃えが広がっています。

解説記事、ポータルなど

オーディオ・プレーヤ(ハイエンド向け)

オーディオ・プレーヤ

音楽用ディストロ

  • 主としてオーディオ・ファン向けの特化型ディストロ
  • AudioLinux (有料) : [ メイン・スレッド (@Audiophile Style) ] – リアルタイム・カーネルを採用したArch Linuxベースの音楽再生用ディストロ。デスクトップ(LXQtベース)、ヘッドレス・サーバ(sshログイン可)の両タイプを提供。UIはイマイチ。
  • 個別パーティションへのインストールは出来ないため、専用マシンを用意するか、ブート可能な外付けドライブ等を用意する必要。現行版は2021年12月リリース。
  • Audiophile Linux : [ インストール (英文) ] – リアルタイム・カーネルを採用したArch Linux、Fluxboxベースの贅肉を削ぎ落とした音楽再生用ディストロ。
  • GUIインストーラがなく、インストール時にはターミナルでのコマンド入力への馴染みがかなり必要。現行版は2019年12月リリースのV5。
  • Ubuntu StudioのPCオーディオ版 – ささみんさんによるカスタマイズ版。日本語対応済みで、デスクトップ環境はXfce(=軽量)。
  • 低レイテンシー・カーネル、PulseAudioの無効化、USB-DACのデフォルト化などが特徴。現行版は2020年4月リリース。
  • オーディオ・ファン向けのヘッドレス・サーバ専用ディストロ(=専用サーバを構築し、外部PCやスマホから操作する)。
  • Daphile: [ インストール, FAQ (いずれも英文) ] – 専用サーバ(ヘッドレス)を構築するためのディストロ。
  • Logitechが昔作っていたSqueezebox用のサーバがベース。UIは相対的にシンプルなもので、操作はブラウザのみ。
  • Roon Optimized Core Kit: [ インストール, ウェブ設定 (いずれも英文) ] – Roon専用サーバを構築するためのディストロ。
  • 初期設定後は、更新も含め自動化され、メンテナンス・フリーなのが特徴。Roonは有料ですが、ディストロ自体は無料。
  • 主として音楽制作寄りの特化型ディストロ。
  • Ubuntu Studio : [ HowTos, Forum ] – Ubuntuベース。現行の長期サポート版は2022年4月リリースの22.04。
  • AV Linux – MX Linuxベース。

サウンド・ドライバ / サウンド・サーバ

  • サウンド・ドライバは、サウンドデバイスを用いたLinux上での音楽再生を可能とするカーネルのドライバ。現在ではALSAが事実上の標準となっています。
  • ALSA Project – 公式HP
  • カーネル用ドライバに加えて、開発者用のライブラリもバンドルされてます。
  • Open Sound System – 公式HP
  • OSSは元々Linuxでのデフォルトのサウンドドライバでしたが、商用ライセンスへの移行時にその地位をALSAに明け渡しました (現在はオープンソース)。他のUnix系OSにも対応。
  • サウンド・サーバは、複数のアプリケーション間での音声データの受け渡しを可能とするデーモン(バックグランド・サービス)で、音楽制作、配信、普段使いなどに有用。高品質の音楽再生のみが目的の場合は特に必要ありません。
  • JACK Audio Connection Kit – 公式HP (主として音楽制作用)
  • PulseAudio – 公式HP (主としてデスクトップの普段使い用)

その他の関連ソフト

  • PCオーディオ関連のLinuxソフトウェアなど。
  • Kid3 – 楽曲データのタグ管理ソフト。ID3v1、ID3v2の双方に対応。
  • Whipper: [ GitHub, Launchpad ] – 正確性にこだわったCUIベースのCDリッピングソフト。AccurateRip、MusicBrainzを利用。
  • HQPlayer (有料) – 音楽再生時の量子化ノイズ低減用のアップサンプリング・ソフト。使用DACが同機能を有していない方向け。
  • Audacity – 高機能なデジタル・オーディオ・エディター。
  • Linuxでのオーディオ再生関連のユーティリティなど。
  • FFmpeg – オーディオ関連のユーティリティ(エンコード、変換など)。
  • GStreamer – オープンソースのマルチメディア・フレームワーク。バックエンドとして、Guayadeque、Quod Libet、Rhythmbox、Strawberryなどが利用。
  • Phonon – KDE/QtのマルチメディアAPI。バックエンドとしてGStreamerやVLCを活用。

2024-01-06audio, distributions, linux